Oceanic hostelにセルフチェックイン

【Oceanic hostel】
私はタクシーを降りて、Oceanic hostelを探した。木の枝で字が見えにくかった。正直に言うと、第一印象がボロい、だった。確か、Booking.comでは、きれいな部屋ばかりの写真が掲載されていたので、外観がこんなにも汚いとは思いもよらなかった。食事なしで1泊5306円。


【セルフチェックイン】
まず、私はチェックインに苦労した。茶色のドアの向こうに受付があるのかと思ったが、それは間違いで、左隣のガラスの扉が受付だったのだ。当初、私はこれをコインランドリーか何かだと思っていた。説明書きは英語だったが、丁寧に書いてあり、なんとか、自力でチェックインできた。

【シングルルーム】
私の部屋は二階で、外観とは違い、確かにきれいだった。しかし、暖房の効きが悪く、寒かった。雨が降り始めて、寒さは深まるばかりだった。

タクシー料金について検証し、二倍の料金だった事が判明
【タクシー料金の検証】
さっそく、私は気になっていたタクシー料金について調べた。空港から市内まで約70ドルが普通のようだった。つまり、私は2倍の料金を払ったことになる。私は大変なショックを受け、タクシーに乗ったことを悔やんだ。普段から、人に騙されないように生きているつもりが、外国で、しかも、旅の初日で騙されとは、なんて自分は愚かなんだ、と思った。約70ドル、日本円にして6300円の損害だった。しかも、領収書をもらっていなかったので、何の証拠も持っていない事が自己嫌悪に拍車をかけた。
考えれば考えるほど、疲労による判断力の低下がこの事態を招いた、と私は分析した。めんどくさがらずに、空港から公共機関で市内に行く方法を調査し、実行すべきだった。タクシーを選択したとしても、140ドルが高いと思ったら、問いただすべきだった。クレジットカードで払ったとしても、紙の領収書をもらって、後日、警察と海外旅行保険に対して証拠を出せるようにしておくべきだった。
豊かな自然、夢だったキャンピングカー生活、親切な人々ばかり、というニュージーランドに対する思いは、ここに至り崩壊した。さらに、これがまだニュージーランド上陸の初日だという事実が私を暗澹たる気持ちでいっぱいにさせた。暖房の効かない部屋の寒さと外の雨が私の落ち込みに拍車をかけた。私がこんなどん底の最悪の気分に陥ったのは、本当に、何十年ぶりの事だった。これをまさか、いつかは永住したいと思っている憧れの国で、しかも、初日に味わうとは何という事だろう。裏切られた気持ちと、この先まだ二週間もあるのにどうなるんだろうという不安な気持ちがミックスされ、悲劇の主人公になった気分になった。
日没後のオークランド市内を散歩
【オークランド市内】
私の気分はどん底であったが、そのまま寝込むのはもったいない、ということは理解できたので、なかば義務のように外へ出ることにした。Oceanic hostelはオークランド市内にあるが、賑やかな所から外れたところにあり、東京の渋谷のような喧騒さは無い、人があまりいない静かで寂しい感じのする所だった。ニュージーランド人は夜はあまり出歩かない、ということをウェブで知っていたが、本当にそのとおりだった。
コンビニエンスストアも閉まる時間が早かった。コンビニの品ぞろえはお菓子とジュースがメインで、夕食となるものはほとんどなかった。コカ・コーラが4ドル、360円であることは旅行前から知っていたし、覚悟していた。しかし、タクシーの件があったので、節約しようと思い、何も買わずに店を出た。

【焼き鳥屋】
宿の近所に日本人が経営する焼き鳥屋があった。そこに入って、いろいろニュージーランド事情について訊こうかと思ったが、焼き鳥を焼いている人は忙しそうだったし、また、ここで予想外に高い金額を払うことになってしまうのは避けたい、という極度のリスク回避思考が働き、私は窓越しに中をのぞくだけで通り過ぎることにしてしまった。すっかり、万事に対して内向きな姿勢になってしまった私だった。まだ、ニュージーランド初日だというのに。

【シャワーとトイレとwifi】
私は雨でひんやりした空気の中を2キロぐらい歩き、入るべき店も無いことが分かったので、宿に帰ることにした。明日からは、一銭も無駄にせず、70ドルの無駄を挽回すべく、ケチに徹して旅行する作戦をたてようという決意もあった。
それにしても、もともと節約旅行をするつもりでいたので、さらに何を節約したらいいのか、分からなかった。思いつくことは、食費の節約だった。例えば、飲むものは無料の水道水だけにする、とかであった。自分に対する罰を考えることになり、気分が滅入った。
私は宿に帰り、共同のシャワーとトイレを使って用を済ませた。これらも衛生上、問題がなかった。
室内のfree wifiは電波の入りが悪く、ドアのところまでパソコンを持って行かないと繋がらなかった。これにも私は閉口した。
【明日の計画】
明日は、お金を節約するために、ここからJucy.comレンタカーまで公共機関で行くことに決めた。そのためには、パスカードであるATcardを入手し、乗り継ぎ方を把握しないといけなかった。
ウェブを見ても、今一つ、よくわからなかったので、明日早めにチェックアウトして、地下鉄の駅で訊くことにした。
【初日の夕食】
夕食は、日本から持ってきたカロリーメイト二箱と水道水で済ませた。実は、私は耐乏性が強いので、こんな食事でもなんとも思わない性格であった。たとえこれが罰であっても、それほど苦にならないのであった。
明日は朝六時から動き出すことにしたので、私は布団をかぶり、寝ることにした。タクシー代が悔しくて、なかなか寝付けなかったが、いつの間にか寝落ちした。